酵素が体にいいということで、ネットでもドラッグストアでも酵素ドリンクやサプリメントが売られています。私自身、お手頃価格だったという理由で少しだけ買って試してみていました。

ところが、酵素で健康になる根拠はない、懐疑的とされる記事もよく見るのです。

以下はその一例です。

酵素を食べることは健康にいいの?

酵素の実体はタンパク質です。ですから、口から摂取した酵素は、ほかのタンパク質(肉や魚など)と同様に、消化によって、バラバラに分解されてから体内に吸収されます。ですから、消化管内で働くもの(消化酵素)を除けば、口から入った酵素が、そのままの形で必要とされる場所にたどり着くことはできません。酵素は基本一つの仕事しかしない職人なので、その酵素が必要とされる場所に行けなければ働けません。よく、「生の酵素」とか「生きた酵素」と言った表現がありますが、いくら生の酵素を食べても、その酵素が私たちの体内で働くことは困難なのです。

酵素は体外から補給できない?

残念ながら、酵素は体外から補給できません。

「えっ!?酵素を積極的に摂りましょう!と謳った商品は何なの?」といった声も聞こえてきそうですが、これは事実です。

もともと、“酵素”は人間の体の中に既に存在しているものではなく、人間の体の中で常時つくられているものです。そして人間の体の中でつくられる“酵素”の量には限りがあると言われています。(←この点についてもはっきりとしたことはまだ分かっていないのが現状です)

“酵素”はタンパク質を基に構成されているため、体内に取り込んだとしても胃でアミノ酸に分解されてしまいます。つまり、既に書きましたが、残念ながら酵素は体外から補給できないということになります。

「酵素の種類が豊富だからダイエットできる!」「酵素が効率的に摂取できるからダイエットにオススメ!」等のキャッチコピーで“酵素”が体外から摂取できるかのように煽(あお)る商品が沢山存在しており、その多くの商品は品質自体にも問題があることが多いのもまた事実です。

“酵素”そのものは補給できませんが、酵素を活用した商品や発酵食品には多くのメリットがあります。

時に健康情報とされるものについては、医薬界の利権絡みで全否定される傾向もありますが、そのようなものと違い「酵素は体内に入るとタンパク質として分解されてしまう」という根拠を持って、酵素そのものを摂ることはできないとされています。

酵素に限らずですが、「病は気から」という言葉があります。

過去の経験ですが、とある新興宗教にハマってしまった人が、その宗教を信仰し始めたことで症状が良くなって治ってしまった、なんて話もありました。

そして実際にネットを見ると、「酵素ドリンクを摂り始めてから体調が良くなった!」という声もあります。

このように、酵素や酵素ドリンクを摂ることで、「気持ちの変化」=「病は気から」という面から体調が良くなることはあり得るかもしれません。

「酵素ドリンクを飲むことで体が良くなる!」という暗示を自身に与えることで、健康に鳴ってしまう例ですね。酵素そのもの自体による効果ではなく。
 

酵素と発酵を取り違えている?

酵素自体は、体内で分解されるために直接的に酵素が作用する現象はないことを記しましたが、酵素が体に良いとして紹介されている酵素ジュースの記事などを見ると、「発酵」のプロセスが記載されています。上記サイトにわかりやすい図があったので引用します。

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1つ確実に言えることは、

酵素は体内で分解されるので、体外からそのまま酵素として摂取することはできない

ということです。